「悩みがない」という言葉を聞いたとき、
あなたはどう感じますか?
多くの人はこう感じることでしょう。
「悩みがないのは素晴らしいことだ!」と。
しかし、悩みがないことは
本当に素晴らしい状態なのでしょうか?
実は「悩みがない状態」が
問題である可能性もあるのです。
その理由を紐解いていきましょう。
まず結論です。
「悩みがない状態」は健全であれば理想的です。
とても充実した人生を送って
大きな満足感を得ている可能性が高いからです。
その一方で、不健全な状態であれば
知らず知らずのうちに臭いものに蓋をしているだけの
可能性もあるのです。
では健全な悩みがない状態と、
不健全な悩みがない状態は具体的に
何が違うのかを考えてみましょう。
健全な「悩みがない」状態の3つの特徴
1.内心の平安
自分の価値観や目的に従って生きていて、
過去の経験や未来の不安に振り回されることなく、
いまこの瞬間を生きることができる。
2.自己受容
自分の長所や短所を受け入れ、
自分を誤魔化したり、
自分の内心を押し殺す必要を感じない。
3.問題解決能力
遭遇する問題や困難に対して、
適切な方法で対処し、
解決できる状態にある。
不健全な「悩みがない」状態の3つの特徴
1.無関心
何も感じなくなり、自分の感情や欲望、
価値観に無関心になる。
これは、感情を抑圧しているか、
自分の感情を認識できない状態を指すことも多い。
また、人の悩みや感情に共感して
理解する能力も著しく下がっている。
2.逃避
現実の問題や困難から目を背け、
逃避することで「悩みがない」と感じている。
3.可能性の放棄
もっと良い状態や、
自分も含め、より多くの人の幸せを
追求することを放棄している。
つまり、自分の可能性や
成長の機会を放棄している。
この問題はかなり根深いです。
というのも不健全な「悩みがない状態」にある人は
問題意識や課題感をあまり感じないのです。
なぜかというと、課題感を感じるセンサーである
感情そのものを抑圧している事が多いので
自分で気づけないんですよね。
じゃあ、自分の「悩みがない状態」が
健全なものなのか、はたまた不健全なものなのかを
判断するにはどうしたらいいのでしょうか?
4つの方法で見分けることができます。
1.感情の振れ幅をチェックする
あなたが最後に心から感動したのはいつですか?
涙が出るほどの喜びや悲しみを味わったのはいつですか?
もしそれが2年以上前という場合は、
感情を抑圧する傾向が強いかもしれません。
2.自分の価値観や目標を確認する
自分の価値観や目標が明確であるか、
またそれに従って行動しているかを
確認してみましょう。
自分の価値観や目標から逸脱している場合、
それは「可能性の放棄」のサインかもしれません。
3.逃避してないかを見極める
問題や困難な状況に直接取り組むのではなく、
それを避けていませんか?
テレビ、ゲーム、SNS、アルコールなどの
娯楽や趣味に過度に没頭したり、
人との関わりを避けたりしている場合は
逃避の可能性があります。
4.他者への影響を観察する
自分の行動や態度が他者に
どのような影響を及ぼしているかを観察してみましょう。
抑圧した感情は歪みとなって現れ、
以下のような悪影響を及ぼします。
近しい人にモラハラをする
他者を過度に批判する
人や物に過度に依存する
他者の感情を無視する
イライラしたら物に当たる
溜め込んだ感情が爆発する
ここまで不健全な「悩みがない状態」の
見分け方について触れてきましたが
何を隠そう私自身も、
不健全な悩みがない状態にあったな、
と今振り返ってみるとわかります。
仕事もやってるし、
お金も稼いでいる、
ちゃんと自分の責任は果たしていると
思っていましたが、
その一方で、抑圧した感情を
妻や子供にぶつけてしまうことが
多々有りました。
感情の感度が高まった今だからこそ、
過去の私は家族にトラウマを与えてしまうような
恐ろしい態度を取っていた自覚をしています。
そして過去の自分を根本から悔いたときから、
子供が笑顔でいる時間が圧倒的に多くなりました。
お父さんが好きと言ってくれる頻度が増えました。
なにより、子ども自身が生き生きと
自分の気持ちを表現することが増えたのです。
「悩みがない」状態は一見魅力的に見えますが、
その背後には健全な状態と不健全な状態が存在します。
自分自身の状態を正しく理解し、
必要な場合は助けを求めましょう。
もし不健全な「悩みがない状態」を抜け出せば、
これまで想像もしなかったほど
喜びを味わえる人生が待っています。
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